井上 謙
<抄録>
咬合採得は臨床的に頻繁に行う手技ですが、実はとても奥深い処置です。また同時に系統だって学ぶ機会の少ない手技でもあると思われます。特に咬合再構成症例を精度高く行うためには、咬合採得の知識およびスキルの習得が必須となります。
コースで多くの先生方を指導させていただく中で「咬合再構成の手順がわからない、イメージできない」との声をよく聞きますが、その多くが、咬合採得を理解することで答えが見えてくるものと考えます。本講演では、実際に臨床の中でどのような場面でどのような咬合採得法を応用しているのかを詳細にお話しさせていただきます。
また咬合採得以外にも、「咬合再構成を行う上でのポイント」や、「咬合再構成が必要な症例か、部分治療が可能かの鑑別法」、「部分治療を行う上でのポイント」、など補綴治療に関するたくさんのヒントを可能な限りわかりやすくお話しさせていただきたいと思います。
「咬合再構成なんて難しい治療はしない」という方にも役立つ内容となっているかと思いますので奮ってご参加いただけると嬉しいです。